セルフメディケーション税制と医療控除の違い、商品レシートの使い方は?
2017/01/24
年1月から開始された新制度、セルフメディケーション税制とはどんなものでしょうか?
家計を切りもりする主婦にとって、月々の医療費も何とか節約したいですね。
そのためには、ドラッグストアで医薬品購入より、病院での保険診療で薬を処方された方が安くつくものです。
でもその状況によっては、セルフメディケーション税制を利用した方が、節税になるかもしれません。
そのために、セルフメディケーション税制とはどんなものか、利用するためのポイントや注意点についてご説明しますね、
セルフメディケーション税制とは?わかりやすい説明はないの?
セルフメディケーション税制とは、軽い病気なら病院に頼らず、薬局などで薬を購入して自分で治しましょう、という趣旨のもとに発足した制度です。
その元には、保険診療の乱用で、抗両省の医療費予算がこれ以上膨れ上がることを抑えよう、という考えがあるのですね。
セルフメディケーション税制を利用できるのは、対象となる82成分が配合された商品の購入費が、年間1万200円を超えたときです。
これは家族分を合算した合計額も対象になりますから、その点は助かりますね。
そしてもうひとつ必要な条件があります。
それは、健康診断や予防接種を一回以上受けていること。
その理由は、健康診断や予防接種は、「自分の健康管理は自分でする」という意識の表れと見られるからです。
セルフメディケーション税制と医療控除の違いは?両方の併用はできる?
セルフメディケーション税制と医療費控除。
この二つは、一定額以上の医療費がかかった場合、申告(申請)すれば節税になる、という点では同じです。
違いは、
・医療費控除は、年間医療費が10万円を超えたとき申告できる。
その内訳には、病院への交通費も含むことができる。
保険診療以外に、自費での自由診療代も対象になる。
・セルフメディケーション税制は、対象商品の購入額が年間1万2千円以上の時
通院のための交通費や、指定された82成分を配合された商品以外は対象外
上限8万8千円まで控除される
※年間所得200万未満の世帯は、所得合計5%超過分となります。
では一体、どちらが節税になるでしょうか?
セルフメディケーション税制と医療費控除はどちらが節税になるの?
それはケースによって違うのです。
年間医療費が10万円以内なら、医療費控除の対象外ですので、話は簡単。
セルフメディケーション税制の対象になるかどうか、レシートを確認しましょう。
もしくは最初から、なるべく対象となる商品を購入しておくのです。
でも、10万円を超える場合は?
★『女性セブン』では、次のような例が掲載されていました。
新制度に使えるレシー5万円分と、病院に払った領収書6万円分で、合計11万円の医療費があります。
この場合、医療費控除で申告すると、控除される税金は1万円分。
新制度では、5万円から1万2千円を引いた額の3万8千円分が控除されます。
その差額は2万8千円分となり、世帯年収400万円の世帯なら、所得税20%
結論:このケースではセルフメディケーション税制を利用すると、医療費控除を利用した場合より2万6400円の節約ができます。
よって、セルフメディケーション税制がおすすめです。
※注意点
その1
医療費控除とセルフメディケーション税制は、どちらか一方の申請となります。
両方の併用はできません。
その2
年間医療費にかかる所得税率は、世帯年収によって違いますので、ご注意くださいね。
また、健康診断や予防接種にかかった費用自体は、1万2千円のうちに含まれません。
セルフメディケーション税制の利用はどんな商品が対象?レシートではだめなの?
対象となる商品は、指定された82成分を含む1555品目です(2016年12月の時点)
でも商品を選ぶ際、いちいちそんなチェックはしていられません。
ドラッグストアなどで商品を選ぶ際は、適用対象マークがあるかどうかをチェックします。
そのマークとは、パッケージに記載されています。
例えば今、私が持っている風邪薬『パブロンSα』では、商品名の右下に
「セルフメディケーション 税 控除対象」と記載されたシールが貼られています。
セルフメディケーション申請に必要なものは?
申請には、次の2種類が必要です。
1)対象商品の購入額がわかるレシートや領収書
2)健康診断か予防接種を受けたことが証明される書類
1)について
レシートや領収書には、次の記載がされているかどうか、確認しましょう。
・「商品名」
・「セルフメディケーション対象商品」
例えばこんなレシートですね。
これはクリエイトDというチェーン薬局のレシートですが
向かって右、●マークがついている商品が、セルフメディケーション対象小尾彬です。
一方、向かって左のレシートには、ありません。
これらが明記されていますか?
記載がない場合は、手書きの領収書をもらいましょう。
2)について
対象となる健診や予防接種の種類は、次の4種類です。
・特定検診
・予防接種
・定期健診
・がん検診
市区町村によっては無料で受診できるものもありますが、これらも対象になります。
ただし有料の場合も、1)の年間1万2000円には入りませんのでご注意くださいね。
※受診の結果部分は不要ですので、提出の際は切り取って構いません。
まとめ
セルフメディケーション税制についての説明、いかがでしたが?
税金対策って面倒ですが、活用すれば今までなかった節税になりますので、家計節約に役立ててくださいね。