凛子のお役立ちメモ

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季節の行事

おせちの雑煮にはどんな意味が?由来や餅、味付け、具材の雑学

2017/01/02

正月おせちの中でも、雑煮の意味や
その由来や、使われるお餅や具材の意味
地方による違いはどのようなものか
興味を持ったことはありませんか?

そして関東と関西など、地域によっては
私たちが考える以上に大きな違いがありますね。

夫の実家で出されたお雑煮が
自分の知っているお雑煮と
あまりに違うので
戸惑ったら笑われた、などという話も
あるくらい。

ではここで、雑煮の雑学、見ておきましょう。

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おせちのメイン、雑煮の意味は?由来についての有力説

雑煮という言葉が初めて出てくるのは、
室町時代です。

当時の武家社会で、饗宴のはじめに、
他のおせち料理とともに出されていました。

これが時代とともに一般庶民に広まって
今のような形になったと言われています。

では、さらにその元の形は?というと
これには諸説があります。

ひとつは、
★武士たちの野戦料理だったという説。

武士たちが野戦の際に、保存食として持ち歩いた
餅や乾物類を野菜と一緒に煮て食べたものが元
というのです。

もう一つは
★年神への供物のお下がり説。

この説では、雑煮の起源は平安時代にまで
さかのぼります。

ここでいう年神(としがみ)とは、神道の神様で
年の初めに山から下りて、家々に
1年の実りと幸せをもたらすのです。

(実際には神道というより
もっと民間信仰に近い考えですね)

年神さまの正体(?)は、祖霊(それい=
祖先の霊)。

その年神様にお供えしたお餅など
お供物のお下がりを頂いて
ご神徳(神の恵み)にあやかったのが
のちの雑煮となった、という説です。

この時の食事は直会(なおらえ)といって
神事の後、神と人が一体となって催す
宴を意味します。

お雑煮で使う箸は「祝い箸」といって
両端が細くなっているのもそのためです。

祝箸の片端は、人間のため
もう片端は、神様が食べるためなのですね。

この他にも、お雑煮には神事としての
意味が込められたものがあります。

その一つは、煮るときに若水(わかみず)を
使うこと。

若水とは、年の初めに
川や井戸で最初に汲んだ水のことで、
1年の邪気を払うとされています。

このように見てくると、雑煮のはじめは
人々の祖先の霊を敬い、1年の豊作と
幸せを願ったことではないかと思えてきます。

おせち料理の元は、やはり平安時代の皇室行事に
あったとされています。
そのもととなっているのも、神道の考えですからね。

おせちの雑煮に使う餅の意味は?地方によって違う理由は?

お雑煮には必ず入っているお餅には
どんな意味があるでしょうか?

冬の保存食だから?
いえ、違います。

お餅はめでたい、というレベルではなく
神聖な食べ物だったのです。

神道では、丸い形には魂が宿るとされています。
当時はお米も貴重な穀物です。
特に昔は、「お百姓さんが八十八回手をかけて作った」と
言われたくらい。

特に神様に捧げるお餅は
神の魂が宿る《依り代(よりしろ)》
または神の食べ物とされていたのです。

1年のはじめにお餅を食べる意味
思ったより深かったですね。

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四角い餅の意味は?

今では丸餅を使うのは、京都などの近畿圏で
関東をはじめとした他の地方では
四角い切り餅(のし餅)
がメインとなっています。

これは愛知や江戸の武家においては

・戦いの相手をのす、という意味で
のし餅を使ったのがはじまり、という説

・江戸時代、関東地方に人口が集中したため
一度に大量に作れる切り餅が普及した、とする説

があります。

中には関東と関西で、関ヶ原の戦いがきっかけで
関西と関東で餅の形が分かれた、とする説も
あるんですね。

ただもしも、はじまりが武家の縁起担ぎであっても
ここまで普及したのは、やはり丸餅より大量生産が
しやすかったからではないでしょうか。

雑煮の味付け、具材の意味は何ですか?

雑煮の味付けは、大きく分けて
・味噌仕立て(白みそ、赤みそなど)
・すまし味仕立て

の2種類があります。

関東地方ではすまし味、
関西では京都を中心に白みそ仕立てが
中心とされていますが

味付けについては、特に意味は見当たりません。

たまたま雑煮が普及するまでの間、
それぞれの地方に一般的だった調味料が
使われているのですね。

雑煮の具材の意味は?

雑煮の一般的な具材としては
・豆腐類
・サトイモ
・小松菜などの青味野菜に加え

・彩りとして
人参や小エビ、かまぼこなど

・香りづけに
ゆずなど

があります。

このうちサトイモは、おせち料理のおかずでは
子芋がたくさんつくことから
子沢山で子孫繁栄の意味があります。

また、別の縁起担ぎの例では

愛知や関東の武家では、
雑煮に正月菜(しょうがつな=小松菜に似た野菜)を
餅に載せて、
「菜乗り=名乗り、敵に勝って名乗りを上げる」と
したそうです。

※武家社会一般での慣習、とする説もありますが
それは間違いです

ただし上にあげた具材は、あくまでも一般的なもので
実際には、それぞれの地方によって
バリエーションが豊かですね。

地方によるそれぞれの具材は縁起担ぎのため、
というよりは、その土地でよく採れるものが
多いですし、結果としてその土地柄も表しています。

面白い例では
・出雲地方の小豆雑煮。

ぜんざい、というかお汁粉風の
お雑煮です。

また、
・岩手三陸地方では
擦ったクルミを醤油や砂糖で味付けした
タレを別椀に用意して、餅を付けて食べるのです。

これは《くるみゆべし》を連想しますね。
胡桃も今や、オメガ3という体によい脂肪酸を
含んでいて注目される食材です。

その胡桃をこのような形で正月に食べるのも
昔の人の知恵なのでしょう。

まとめ

お正月のおせちのメインともいえるお雑煮
その意味についてはいかがでしたか?

雑煮そのものはメジャーな存在なので
かえってみんな、自分の地域の具材や味付けが
当たり前だと思って場合も多いと思います。

ここで披露した雑学が何かのお役に立ちますように。

※今では少なくなったけれど、こちらはご存知?

>>お屠蘇の意味や作法について<<

 

 

 



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