節分の意味や由来、正しいやり方とは?地域による差も
節分の意味や由来、正しいやり方とはどんなものでしょうか。
節分といえば、豆まきと恵方巻のイメージが強いですね。
私の生まれ育った地方では、恵方巻の習慣はなくて、豆まきだけでした。
でも本当は、もっと作法(?)があるのですよね。
そこで正しいやり方を知りたい方のために、一般的なやり方もご説明していますが、さらに地域によっては、色々なやり方があるのです。
そこで今回は地域によるやり方もまとめてみました。
節分とは?どんな意味や由来があるのですか?
節分とは、「節の分け目」。
これは旧暦の考えで、1年を24の節(せつ)に分けたことに由来しています。
毎年2月4日ごろにやるのは、旧暦の新年に当たる時期だからです。
(中国では、今も旧暦の正月、つまりこの時期に新年のお祝いをします)
そして、鬼は邪気の象徴。
豆をまいて鬼を払うのは、邪気払いの意味があるのです。
邪気とは不運や病気など、よくないものをもたらす”ケガレ”のことと考えてください。
節分では、豆まきの他にも玄関にヒイラギを飾ったり、イワシを食べたりしますね。
これらもやはり、邪気を払うためなのです。
ヒイラギは魔除けの働きがあるとされ、イワシはその臭いによって、魔を遠ざけると考えられていたのです。
節分の歴史は、日本では平安時代の宮中までさかのぼります。
もともとは中国の風習だったものが、日本に伝来してきたのですね。
その後、次第に民間に広まっていったのは、お節などと似ています。
江戸時代には、庶民にも普及していました。
節分の正しいやり方、過ごし方とは?
正しい、と言ってもそれぞれの地域によってやり方が違うので、”正式”と言った方がいいでしょうね。
いえ、それより”一般的な”やり方、過ごし方という方が、もっと適切でした。
ではその、現在一般的なやり方をご紹介します。
・玄関にヒイラギを飾る。
・夕方から夜にかけて、豆まきをする。
この時間帯は、「逢魔が時」といって、魔が出没すると考えられてきました。
これは夕方の薄暮れでは、人に会ってもだれなのか見分けがつきにくいから、魔が紛れ込みやすいという理由からです。
(注:真夜中が正式、という説もあります。これもまた、魔が出やすい時間帯のためですね)
豆をまくのはその家の家長か長男長女、もしくは年男や年女。厄年の方も対象です。
家長や長男長女は家の代表として、
年男や年女、厄年の人は、その人にふりかかる厄を払うためですね。
豆まきは、最初に玄関から外へ向けて「鬼は外」と2回言って豆をまく。
すぐに戸を閉めて、今度は家の中に向かい「福は内」と、やはり2回言って豆をまく。
・家族でそれぞれの年の数か、または年の数プラス1の豆を食べる。
以上です。
ところがお節と同じく、これが全国みな同じと思ったら違うのです。
大豆を使わなかったり、豆を”まく”こともない地域もあるのですね、
節分の豆まき、やり方は地域によってこんなに違う
まずは、まく豆が違う地域。
東北地方では、炒った大豆ではなく、殻付き落花生をまきます。
これは東北地方では、大豆より落花生のほうが栽培に適しているからですね。
まいた豆の後片付けをする側としては、殻付き落花生のほうが散らかりにくくて有難いです。
大豆よりも食べやすいですし。
また、中国四国地方では、豆を四辻に”置いて”帰ってきます。
特徴的なのは、帰ってくるまで後ろを振り向いてはいけない、ということです。
これ、子供がやらされたら、ドキドキしてしまいますね。
四辻という場所も、古くは魔が出る場所だと考えられていましたから。
しかも季節的に、夕方だったら薄暗く、子供にとってはただでさえ心細くなりがちですから。
さらに、鹿児島の麗では、江戸時代ころから
・四辻に、お金を包んで置いてくる
という風習がありました。
これなどはまさに、「お金をあげるから悪さしないで」と、魔を鎮めているのでしょうね。
まとめ
節分の意味やいわれ、由来は、旧暦年頭にあたっての邪気や厄払い。
ヒイラギやイワシも邪気や魔をはらうため。
豆まきは邪気をはらうとともに、福を呼び込むため。
やり方は地域によって、予想以上の違いがある。
などです。
今回の説明に恵方巻がないのは、比較的新しいものだからです。
恵方巻については、まだ後の機会にまとめますね。