年越しそばはいつ食べる?うどんでない理由は?意味や由来からわかることとは
2017/10/30
大晦日の年越しそばを食べる時間はいつがいいのか、うどんなどそば以外ではないのはなぜでしょうか。
年越しそば、今はいつ食べるかもその家によって色々ですよね。
そして蕎麦ではなくて、年越しうどんや年越しパスタを用意しているお店も見かけます。
でもここで、年越しそばのもともとの意味や由来を知っておくのもいいですよね。
年越しそばの時間 いつ食べるのがいいですか?
私の子供のころは、年越しそばを食べる時間は大晦日の夜11時過ぎ、大体11時半ごろから食べていました。
食べ終わるのは、除夜の鐘が鳴り終わるころ、つまり年明けの直前です。
除夜の鐘を聞きながら食べることもありました。
夕食は普通の食事をしておいて、蕎麦は夜食のような扱いでした。
ご家庭によっては、夕食として、もっと早い時間帯に食べるところもありますね、
中にはお昼に食べるお家もあるようです。
どの時間にしても、年が明ける前に食べ終わるとよいですね。
その理由は、新年を迎えるためには、年明け前にその年の穢れを祓っておく、とされてきたからです。
日本には、古くからの民間信仰として、新年には、歳神様(としがみさま、さいじんさま)をお迎えする、という考えがあるのです。
それによれば、
年が明けたら歳神(としがみ、さいじん。年神ともいう)という神様が、各家庭にその年の幸せをもたらすためにやってくるのです。
神様をお迎えするために、またその恵みを十分受けるためには、自分たちも清浄になっていることが必要なのです。
さらに、地方によっては、年神様をお迎えするためには、寝てしまってはいけない、ともされていたりしました。
もしも早く寝てしまうと、シワが増えたり、白髪になってしまう、と言い伝えられていたのです。
ではなぜ、そこで蕎麦を食べるのでしょうか?
年越しにそばではなくうどんを食べるのはどう?
年越しに蕎麦を食べるのは、「細く長く、無事に過ごせるように」という願いが込められている、と言われます。
また、ツルツルと食べられるので、「鶴鶴亀亀」に通じるから、という説もあるのですね。
ではなぜ、うどんではなくてそばなのでしょうか?
年越しにそばを食べるようになった理由は、色々な説があります。
年越しそばが広まったのは江戸時代ですが、それらの説の中には
・当時の商人のアイデアだった
とか
・町家が年末のあわただしい用事をすませて、やっと落ち着けるのが大晦日だった。
蕎麦はすぐに食べられるので便利だった
という説もあります。
でも、それだってうどんでも良さそうじゃないですか。
年越しにそばを食べる理由とは
年越しにうどんではなく、蕎麦を食べる理由について、一般に知られているのは、
・蕎麦はポソポソとして、食べながらすぐに切れる。
そのため、1年の厄や穢れを切ってくれるから
と言われています。
食べるとボソボソしてすぐ切れる、というのは、そば粉の割合が高いの蕎麦の場合ですね。
ただし、これにも色々な説があります。
有名な説では
・金細工師が、大晦日に粉金を集めるために、そば粉を練ったものを使った。
そのため、金運を引き寄せる縁起が良いものとして、蕎麦を食べるようになった
というものがあります。
その他の説では
・蕎麦は痩せた土地でもよく育ち、風雨に打たれて垂れてしまっても、すぐに元に戻る。
そのことから「蕎麦のように丈夫に」という願いを込めた
という説も知られています。
さらには
・蕎麦は体を温めたり、体に良い
という説や
・蕎麦の種が三角形のことから、三角(みかど)を、皇室の帝(ミカド)にかけて縁起が良い、とする説
もあります。
(※お蕎麦を使う理由については、この他の説もあります)
蕎麦は漢方で言うと、体を温める働きがあるとされていますし、たんぱく質も豊富ですしね。
ただこの説や、ミカドに通じるから、という説については、私としては後付けなのでは、と思っています。
うどんではなくて蕎麦を広めたのは、仕掛け人が蕎麦商人だったのではないかな~?と考えてしまうのです。
まとめ
年越しそばを食べる時間や、なぜうどんではないのかについては、たくさんの説がありました。
でも食べる時間については、年神様をお迎えする、と考えなくても、身体のためには、深夜1時や2時にかからない方がいいですよね。
なお関西では、「年越しうどん」を食べる地域もあるとのこと。
お蕎麦については、アレルギー体質の方もいらっしゃいますし、それぞれに合ったものを食べて、楽しい年越しを過ごしてくださいね。