おせちの意味、正月に用意する理由と起源とは?
2018/01/08
おせちには、どんな意味があるのか、不思議に思ったことはありませんか?
ここでは、おせちをお正月に食べる理由とその起源についてまとめてみました。
伝統的な、昔からのおせちって、私たちからすると疑問に思いますよね。
寒い時期なのに、火を通さず冷たいおかずばかり。
しかも味付も、濃く煮詰めた昆布や黒豆など。
今の私たちの感覚からすると、あまり美味しくなかったりして。
主食にしても、ごはん味噌汁を作らず、お雑煮やおとそ。
新年のお祝いにしても、なぜこのような料理を作って食べるのでしょうか。
そんなおせちは、もともとこんな意味があったのです。
おせちの意味、正月になぜあのような料理を食べる?
おせちについて 一般的には このように言われています。
・正月三が日の間、 一家の主婦を炊事から解放して休ませるため 、前の年のうちに作り置きしておく。
昔は今のように冷蔵庫やレトルトなどの保存技術や保存料がなかったため、保存食としてあのような形になった。
ちなみに、江戸時代ではおせちの準備をするのは男性であった、という資料もあるそうです。
ただこれは全国的ではないでしょうね。
普通はおせちを作るのも、主婦をはじめとする女性の役割だったわけですから。
おせちの意味、もう一つの説について
また、こんな説もありましたよ。
おせちには、かまどの神様を休ませる意味もある
そのため、いろりの火で作るのが、雑煮やおとそなのだとか。
ではなぜ正月かというと
1年のうちでも一番おめでたい時期(行事)だから
とは、誰でも疑問に思う人はいないでしょう。
でも昔の人には、さらに意味があったのです。
それは
お正月は、全員の誕生日だったこと
今の年齢の数え方は、満年齢といって
それぞれの誕生日になるとプラス1歳
年をとります。
でも昔は、数え年といって元旦に全員一斉に、プラス1歳となったのです。
だから江戸時代の川柳には
「正月や 冥土の旅の一里塚
めでたくもあり めでたくもなし」
なんてあったのですね。
(注:数え年は、今でも地域によってお年寄りが使ったりします。)
全員の誕生日ということは、一家の主婦の誕生日でもあるので、その本人も休んでほしい
という理由で
ということだそうです。
ただこれは何だか、後付けのようにも聞こえますね。
個人的には、要はお正月は「ハレ」の日で普段の『ケ』の日とは違う日なので
普段休みなく働いている人たちも主婦を含めて全員で休むようになったのではないか
なんて思います。
もちろんその中には、台所役の女性たちを労わる気持ちもあったと思いますが。
おせちの意味、もともとの起源について
おせちはもともと《お節》と書くんですね。
それはお節の起源は、奈良時代の皇室行事「節会(せちえ)」だからだそうです。
節の日(祝いの日)に天皇が臣下を集めて催した饗宴(きょうえん)のうち、元日に催したのが、元旦節会。
1月にはその他にも色々あったそうです。
三月三日の桃の節句、5月5日は端午の節句、9月9日は菊の節句として、節会を催していたのですね。
室町時代など、町人文化が栄える時代になると、庶民の間にも広まっていったのです。
そして1年の節目である、正月の料理として残ったのが「おせち」だったのです。
まとめ
お正月のおせちの意味、なんだか思ったより深いものがありましたね。
一家の主婦をいたわる意味もあったなんて、意外な面もあったようですし。
ただ、お節を作る家では、その準備も大変です。
ただでさえ大掃除で忙しい時期にお節も作っておくとなると、一家の主婦はてんやわんや。
手伝いする家族や親族がいなければ、てんやわんやかもしれません。
中にはお姑さんの嫁いびりに利用されたり、なんてお家もあるそうですが
そんなことではかまどの神様もお嘆きになるでしょう。
今は既成のおせちなど色々売っていますから、うまく利用したいものですね。
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